
菅内閣総理大臣施政方針演説
2021.1.18
2021年1月18日 通常国会初日、菅総理の施政方針演説。
コロナ禍を受けた厳しい環境の下、どのような方針が示されるか期待していましたが、
残念な内容でした。将来ビジョン、厳しくても共に支えあい乗り切ろうという国民が共感できるメッセージがないのです。
前日休暇を取って読み違えのないよう練習したそうですが、小学生が先生に褒められていい成績をとりたいという場面ではないでしょう。
今回の目玉施策は、河野太郎氏を担当に起用するワクチン接種。
しかし私は昨春から、なぜ検査が拡充されないかに大きな疑問を持っています。
ここまで検査が普及しないのは、ワクチン利権があるのか?と疑いたくもなります。
全員検査、又は心配な時はいつでも無料や保険適用で検査を受けられる体制、
そして万一罹患した時は迅速に医療を受けられる安心こそが、国民が求めるものです。
多くの国民は、値引きがなくても安心さえあれば、旅行にも飲食店にも行きたいはず。
GO TOで業界団体にお金をばらまくより、検査や医療の体制強化にもっと予算を回すべきであったと思います。
今回、立憲民主党をはじめ野党は国会初日に議員立法第一号として「コロナ対応医療従事者慰労金法案」を提出しました。
国がワクチン接種を急ぐことで、保健所や医療機関の負担はさらに大きくなり、医療崩壊が心配です。
保健所で陽性者が出るたびに多くの濃厚接触者に連絡を取り追いかけていく方式は、
感染者の急増でもう限界、現場は疲弊しています。
市中感染は広がっており、保健所の機能は感染経路特定より、検査の拡充や罹患者対応などに振り向けるべきではないでしょうか。
検査も、PCRより安価で早く結果の分かる抗原検査による一次スクリーニングや、抗体検査祖推奨して抗体保有者は自粛下でも一定の行動の自由を認めることも検討すべきでしょう。
そして今こそ菅総理肝いりの「デジタル化」を、アナログ作業の多い保健所の現場支援に活用すべきです。
変異種の問題もあり、水際対策を強化し、海外からの渡航者の自宅待機違反者への罰則も導入すべきでしょう。
ワクチンは医療関係者に率先して接種とのことですが、
知人医療関係者は、
「安全性の確保されていないワクチンは人体実験のようなもの。受けたくない!」
と吐露していました。
医療事故で新たな混乱が生じないことを祈っています。
菅総理は施政方針演説の終盤で、オリパラの開催に向けた準備にも言及しました。
昨今の国内外の議論を受け、政府の見解を明らかにしたものでしょう。
中止に伴うコスト負担の押し付け合いが背景とも言われています。
この未曽有の世界的危機が終息しない状況において、
自国を優先し、「オリパラの開催で世界中に勇気と希望をお届けしたい」
と発信するセンスのズレ。
日本の良識が今、世界中からも問われています。
感染が止まらないこの状況は、これまでの政府のリスク管理の結果です。
現状を受け止め、今はすべてのリソースをコロナを乗り切るために集中すべきだと
私は確信しています。
